[フォーカス] 不確実なものが多すぎる 株、為替市場、消費再増税先送りのプラス面のみの傾斜に反動の可能性は

概況


11日の午後に、消費再増税先送りに伴う解散総選挙への思惑から株式相場が急伸、ドル円もつられる形となって、その後の海外市場では116円台までドル高・円安が進んだ。なお、休場のニューヨーク時間帯には東京午後のドル円の上昇が始めるころのレベルまで下落。上昇分を消している。いずれも短期筋の仕掛けが主因とみられる。しかし、先行きには不確実なものが多すぎる。株高、円安の基調が続くのかは予断が許さない。
再増税先送りは、基本的には、国内景気見通しの上方修正要因ながら、「どの程度の上方修正をすべきか見極めにはしばらく時間がかかる」とエコノミストはみる。再増税がなくなるわけではなく、1年や1年半の期間限定だ。結局、再増税が実施されるということがわかっているのであれば、その程度の期間の猶予があっても消費者が財布のひもを緩めるとは思いにくい。その間、賃金のアップが進むと楽観的な考え方があれば、これも疑問だ。そんなに簡単ではないだろう。賃金の伸びの鈍化は、米、英、ユーロ圏など主要国の共通した動きだ。米、英は景気が悪くなくとも賃金のアップがない。

外国為替市場ではこの2週間のドル円の上昇幅が拡大している。しかも一時116円台まで上昇している。ここからは日本経済にとっても警戒すべきレベルで、政府サイドでもこれまでのように円安容認とはいかないとみられる。ドル高・円安の流れにあるとはいえ、ここからはそう単純ではない。
 株式市場は、とりあえず消費再増税先送りを好感、株高で円安が進行しているが、いいとこ取りには違和感がある。プラスの面のみが材料とされているからだ。結局、アベノミクスが中途半端な状態にあることや財政再建が進まないことへのマイナス面が無視されている。円安も今後、悪い材料を織り込む円安へと転じたら、円の下落が止まらなくなる可能性も否定できない。

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