[フォーカス] ECBによる国債含む本格的量的緩和は今後の経済指標次第 ファンダメンタルの一段の悪化のタイミングで発動か

概況


ドラギECB総裁は2日の理事会後の記者会見で、ハト派的なスタンスをあらためて表明、必要なら追加的な非伝統的措置を講じる決意で理事会が一致していることをあらためて強調した。しかし、今回は資産担保証券(ABS)とカバード・ボンドの買い入れプログラムの詳細を明らかにした以外に新味のあるハト派的な要素はなく、失望を呼んだ。

もっとも、インフレ期待の中期的な見通しが悪化し、ダウンサイド・リスクが増大していることも再度指摘しているが、ECBが国債を含む本格的な量的緩和に踏み切るには、ユーロ圏の今後の経済指標の動向によって決まってくると市場関係者は見ている。マークイットが発表しているユーロ圏PMIの最新の9月の動向を見ると再び下降をたどっているのは間違いないが、総合指数は経済の拡大と縮小の分岐点となる「50」をまだ維持している。「50」割れのレベルに沈むタイミングは注目といえる。この点では12月のECBスタッフ経済予測が重要となりそうだ。景気指標のほかに、これまでに採用された措置の今後数カ月の進展もポイントになる。2回目の「的を絞った長期リファイナンス・オペ(TLTRO)」の応札状況や、10月中旬に始まるカバード・ボンド買い入れプログラム、第4四半期中の開始が予定されるABSプログラムが焦点になるとみられる。経済ファンダメンタルズが総合的にみて悪化傾向を示すようになると、買いオペの対象に国債が必要とのムードが高まろう。

戻る