[フォーカス] ブレ大きい、最近の米指標 米住宅データ、何が実勢なのか、マーケットをミスリードする懸念も

概況


このところ発表の米景気指標のブレが大きい。指標は単月ではなく、四半期などのベースで基調を見るのが本筋だが、何でもサプライズに飛びつくマーケットはその時その時の指標を材料にしがちだ。時にはマーケットをミスリードしないかとの懸念が消えない。マーケットの不安定さにもつながりかねない。

24日発表の米新規失業保険申請件数は28万4000件と、2006年2月以来の低水準。前の週から1万9000件減少し、4週移動平均も2007年5月以来の低水準まで落ち込んだ。最近の同データは増減の極めて小さい状態が続いていたが、これが実勢なのか、よくわからない。同データの発表直後に米労働省は「夏場には自動車工場が操業を停止するため数値の変動が激しい」とコメント。当局も特殊なものかどうか把握できていない模様。

また、米新規失業保険申請件数の1時間30分後に発表された米6月新築住宅販売はコンセンサス予想の40万6000戸を6万6000戸下回り、5月分も当初発表の50万4000戸から44万2000戸に下方修正された。6月分が予想を大きく下回ったのも驚いたが、5月分の大きな下方修正にも驚かされた。これほど修正であれば、実勢が本当はどうなのかわからなくなくなる。もっとも、米雇用統計で過去のデータが大きく修正されるのが普通だけに、米国投資家は慣れているのかもしれない。米住宅関連データでは最近、6月住宅着工件数が予想を大幅に下回る結果(89.3万件、予想102.0万件、5月分100.1万件から98.5万件に下方修正)を示したが、その後の6月中古住宅販売件数が予想を上回ったことで、米住宅データの不安が後退したが、今回の6月新築住宅販売の不振で、米住宅がどうなっているのか再びつかみにくくなっている。さらに、それにも増して6月新築住宅販売の発表を受けたマーケットの一時的・限定的な反応もよくわからない。

いずれにしても米住宅の本当の姿をつかむことが重要となろう。住宅市況が悪化すれば、米長期金利の上昇は容認できないはずだからだ。

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