[フォーカス] うねり増す「他通貨」 思惑材料で売り買い活発 蚊帳の外のドル円とは対照的

概況


ドル円は小幅なレンジ相場からの脱出が難しそうで、市場参加者は手を出さなくなる可能性も指摘されている。もっとも、輸出や輸入の実需者にとって相場が長期安定することは好ましいことだが、相場が動かないで短期の値幅取りが閉ざされるとディーラーにとっては死活問題となる。こうした中でドル、円以外の通貨ではここにきてうねりが出てきている。市場参加者もそうした通貨へのシフトが強まりそうだ。一方で、ドル円はさらに蚊帳の外に置かれる場面が大きくなる。

ユーロ、ポンド、豪ドル、NZドル、加ドルはいずれもそれなりに強弱の材料を持っている。売りのメインターゲットはユーロ。追加緩和の可能性とウクライナ問題、さらにここにきて昨年夏以降の緩やかな景気回復にかげりが生じつつあることがユーロ売りを促している。一方、強い通貨は豪ドルやポンドなど。ユーロ売りは特に対豪ドルが中心に。理屈よりムードや思惑先行での展開が目立っている。売りやすいユーロでのクロス取引が注目されているという。しかし、その思惑が外れた場合のリスクを承知して置かないといけない。

いずれも23日のマーケットでの出来事だが、豪4-6月期消費者物価指数は、全体としては市場予想に沿ったもの(客観的にみると、項目別では予想より強いものと予想より弱いものが混在)だったが、マーケットは強い部分を抜き出して、弱いユーロでの豪ドル買いが活発化した。ポンドは、英中銀議事録に金融政策の据え置きに反対投票が示されているとの思惑に発表前にポンド買いが強まった。しかし、その思惑が外れてポンド売りに。また、ユーロはいつでも弱いわけでなく、ポンド売り時は、ユーロの買い戻しのタイミングと重なって、対ユーロでのポンド売りが進み、ポンド全体の下げを広げた。カナダドルも最近は思惑買いの対象になりやすい。カナダ5月小売売上高は全体では予想をやや上回ったが、自動車を除くと予想を下回るさえない内容で、発表前に買われていたカナダドルは一転下落した。日本時間24日午前6時にNZ中銀の政策金利発表が控えて、NZドルは、直前に思惑的な買いが先行。しかし、予想通りの利上げとなったものの、声明は当面の利上げ休止を示唆する内容で、NZドルは大きく売られた。このように思惑に対して当たり外れはあるにせよ、ドルと円以外は、結構うねりが増している。

戻る