[フォーカス] 「米景気は回復傾向」はいつまで

概況


マーケットでは、今回のポルトガルの銀行債務問題について、「個別銀行特有の問題であり、ポルトガルの銀行システムやソブリン債への影響は限定的」との見方では一致している模様で、他に波及する可能性はなさそうだが、何が出てくるのかわからないことで、当面はその動向を見極める段階とみられ、外国為替市場では売り買いともに慎重な姿勢にあるようだ。マーケットの関心はむしろ米長期金利で、こちらの方向性が気になる。すでに何度も言われているが、米長期金利が上昇する気配を見せないどころか、ポルトガルの一銀行の債務問題と世界的な株安に伴うリスクオフで一時2.5%を割り込んだ。米利上げは急がないとの観測の中で、米長期金利が上がらないとすれば、ドル円の上値に歯止めがかけられた格好になっている。ドル円は10日に一時101円6銭近辺まで下落しており、年初来安値(2月の100円76銭)も控えて、下値は限定的との見方もあるが、コンセンサスとなっている「米景気は回復傾向」が揺らぐことにもなれば、ドル売り・円買い圧力が強まる可能性もある。米景気が持続的な回復傾向にあるは、完全に信任されているわけではない。景気回復5年目で、指標の中には過去のピークレベルまで上昇しているものもある。その反動減もあってもおかしくない状況の中で、景気調整がないのか楽観は禁物との指摘もある。

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