フォーカス つのイベント終了で円の行き先は  調整のきっかけとの指摘も多いが…

概況


外国為替市場では予想以上のスピードで円安が進んでいる。今回のドル円の上昇は83円程度まで、年初来高値までは至らないのではないかとの見方も多かったが、ここにきてそれも時間の問題といったムードが漂っている。こうなると相場の常でオーバーシュートも起こる。名目上一応売り材料とされている、日本の総選挙と今週の日銀金融政策決定会合が終わって、その結果が事前の予想通りか予想外は別にして、円の売り方がどう動くかを見るしか手はなさそうだ。一般的には手掛りとするイベント終了がポジションを調整するきっかけとなるためで、そこで今回の円安相場が取りあえず終了するのか、出尽くしとはならないのかを見極める必要がありそうだ。

円安要因の1つとして、日銀金融政策決定会合での大幅な金融緩和への思惑があるとされている。金融緩和の度合いを中央銀行のバランスシートの増加度合いと考えてみると、今回のFRB(米連邦準備制度理事会)による緩和で市場に資金を供給する月次の規模は円換算で7兆円規模に上り、日銀の現時点での約4兆円を上回るという。これだと円高の材料にされることで、7兆円規模を超えなければ、また不十分とか言われかねず、円高圧力が高まるリスクを秘めている。そこで日銀は従来のような資産買入基金等での10兆程度の増額では対抗できないことで、これまでにない規模の増額に動くのではないかといった思惑があり、円安を推進しているという。もっとも、円安、円高が、資金供給の規模で決まるものかは疑問と言わざるを得ないが、現時点で円安の口実にされているのなら何とも言い難い。

またシカゴ通貨先物市場では投機筋の円売り越しは9万枚を超え、円キャリートレードが活発化した2007年7月以来の高水準に達している。売りの拡大余地は乏しくなっているとみられ、むしろこの円売りポジションの処理の方に関心が高まっている。2つのイベントをきっかけに調整に入るのか見守るしかない。

米個人所得・支出 フィラデルフィア連銀製造業景況指数

今週は注目の米指標が多い。イマイチさえない米製造業では12月NY連銀製造業景況指数と12月フィラデルフィア連銀製造業景況指数。個人消費では10月がマイナスだった個人支出の11月分を注目したい。

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